徹底解説!Infinity Venture Partnersの会社概要や評判とは?

ベンチャー企業にとって一番資金繰りに困るのがシード・アーリー期です。ベンチャー企業が運営しているビジネスモデルは一般的に先に投資が必要で、後から規模が大きくなってきてやっと利益が出るというタイプのビジネスモデルが多い傾向があります。
つまり、シード・アーリー期の企業のサービス自体が立ち上がっていないか、黒字化する十分な事業規模になっていません。よって、ほとんどのシード・アーリーステージの企業は本業でほとんど収益を得られていませんので、副業を行うかベンチャーキャピタルからの投資を受けなければ事業を継続できません。
日本にはこのようにベンチャー企業がたくさん存在するのですが、コネも経営陣の実績も何もない状態でこのようなシード・アーリー期のベンチャー企業に投資を行うベンチャーキャピタルはほとんど存在しません。

今回する紹介するInfinity Venture Partnersは、ベンチャーキャピタルの中でも珍しい、シード・アーリー期のベンチャー企業への投資に特化したベンチャーキャピタルで海外企業に対しても積極的に投資を行っています。

本記事ではInfinity Venture Partnersの概要や評判などについて徹底解説します。

【シード・アーリーステージの企業に投資する数少ないベンチャーキャピタル】

Infinity Venture Partnersはシード・アーリーステージの企業に投資を行う数少ないベンチャーキャピタルの1つです。シード・アーリーステージと言ってもビジネスモデルのアイデア自体には投資を行いません。投資を受けるためには最低限、開発しているサービスのデモができるレベルである事が求められると考えられます。

Infinity Venture Partnersは2008年1月に3人の日本人によって設立されました。3人の共同創業者にはそれぞれ強みがあり、小林氏はファイナンスに強く、小野氏は事業に強く、田中氏は海外に強いという事で、お互いの強みを生かして1つの案件に全員が関わるスタイルで投資を行っていました。
しかし、2015年9月に小林氏は退任し、現在小林氏はICCパートナーズという会社を設立し、経営者・経営幹部のためのコミュニティ型カンファレンスの企画・運営を行っています。

また、日本人が設立したベンチャーキャピタルですが、海外への投資案件も多いためにチームの殆どは中国やアメリカ系などの外国人によって構成されている国際的なベンチャーキャピタルです。創業の際には特に中国への投資を重視し、当時「世界第2位の経済大国日本と成長著しい中国の懸け橋となり、ベンチャー企業の成長をバックアップ」する事がビジョンとして挙げられていました。今では中国だけではなくアメリカ、ヨーロッパ、ブラジル、ロシアなどの幅広い国々に対して投資を行っています。

【Infinity Venture Partnersの投資実績】

シード・アーリーステージに投資を行っている事もありますし、EXITまでに時間がかかる事も多く、投資が失敗に終わる可能性も高いのですがその環境においてもInfinity Venture Partnersの投資先の中から有力な企業が現れ始めています。

日本で代表的な起業として挙げられるのが、ソラコムやfreeeです。このうちソラコムはIoTプラットフォームサービスを開発・提供している会社ですが、既にEXITしており2017年8月に推定200億円でKDDIに買収されました。

また、freeeはクラウド型の会計サービスを運営している会社ですが、2017年9月にFintech業界をfreeeと共にけん引してきたマネーフォワードが上場した事から、数年のうちに上場するのではないかと言われています。

海外案件のEXITについては、例えば共同購入型クーポンのサービスを行っているアメリカの企業のGROUPONに投資を行い2011年にIPOに成功していますし、歯医者や建設業者、庭師などの地元の業者の口コミサイトを運営するAngelListも同じく2011年にIPOに成功しています。

このように日本だけではなく、アメリカ、中国、ヨーロッパ、ロシア、ブラジルなど全世界のベンチャー企業に投資をしていて、特に創業時のビジョンもあり中国への投資案件の割合は他のベンチャーキャピタルと比較しても多くなっています。

2017年の日本国内のベンチャー企業への投資としては、物流プラットフォームを運営しているオープンロジ、AIを活用したヘッドハンティングサービスのscoutyなどがあります。

【Infinity Venture Sumitというイベントを開催】

また、Infinity Venture Partnersの大きな特徴がInfinity Venture Sumitというカンファレンスを定期的に開催している事です。Infinity Venture Sumitは年に2回開催される有名なベンチャー企業向けのカンファレンスで東京だけではなく、日本全国で開催されます。

Infinity Venture Sumitにはいくつかのプログラムがあります。プレゼンテーションでは特に海外の注目企業の経営者・経営幹部1~3人によるプレゼンテーションにより最新の海外動向を知る事ができます。またパネルディスカッションでは3~4人のスピーカーと1人のモデレーターによる経営課題に対してどのように取り組むべきかの議論を聞く事ができます。
また、IVS LaunchPadはいわゆるピッチイベントで、起業家が6分間でベンチャーキャピタル、エンジェル投資家、証券会社などに対して自社の新サービスのプレゼンテーションを行います。また、IVS Connectはスタータップと大企業のマッチングを行い、企業の課題を解決する支援を行うアクセラレータープログラムです。IVS DOJOでは様々なチャレンジをしてきた講師がベンチャーの掟というテーマで10分程度のスピーチを行います。他にも朝活やネットワーキングのイベントなども行っています。

このように起業家にとって面白いカンファレンスですが、完全招待制で、参加したことのある企業の招待がなければイベントに参加する事ができないので、参加したい起業家は過去の参加者の推薦を貰う必要があります。

【Infinity Venture Partnersから投資を受けるためには】

シード・アーリーに対する投資は失敗する可能性も高いので投資先は慎重に選んでいると考えられます。Infinity Venture Partnersに限らず、このような創業間もないベンチャー企業が投資を受ける前提として必要な事は実現可能性と熱意だと言われています。

前者の実現可能性について、シード期の企業はまだビジネスがアイデア段階で仮説を検証するためのプロトタイプもできていないという場合も少なくありませんが、プロトタイプもできていないベンチャー企業には投資のしようもありません。最低限プロトタイプは作成が完了している必要があります。

後者の熱意について、シード・アーリー期のベンチャー企業はまだ上手くいくか失敗するか、ビジネスモデルからだけでは判断ができません。せっかく優良なビジネスモデルであっても経営者の能力や情熱が足りずに伸びないというケースも少なくありません。このような事から、経営者の能力や熱意についてシード・アーリー期の企業に投資をするベンチャーキャピタルは必ずと言って良いほどチェックしています。

【最期に】

以上のようにInfinity Venture Partnersについて説明してきました。シード・アーリー期に投資する数少ないベンチャーキャピタルの1つという事もあり興味を持っている人も多いのではないでしょうか。また、Infinity Venture Partnersの投資そのものではなくInfinity Venture Sumitが面白そうなので参加してみたいとおもった人も多いのではないでしょうか。

中国の案件を中心に海外の案件の比率が高く、相対的に他のベンチャーキャピタルと比較すると日本のベンチャー企業への投資は少なくなっていますが、それでも成長が期待できる企業であればInfinity Venture Partnersから投資を受けられる可能性は十分あります。

WEBサイトからコンタクトできるので、自社のビジネスモデルの魅力を十分に伝えられるようなメールを作成してコンタクトをとると良いでしょう。