徹底解説!SBIインベストメントの会社概要や評判とは?

近年拡大している金融グループにSBIホールディングスがあります。SBIホールディングスのSBIとはもともとは「Soft Bank Investment」の略でソフトバンクグループの金融部門を担当する会社として1997年に設立されて、2000年に当時の大阪証券取引所に上場しました。そして2005年から徐々にソフトバンクグループとの資本関係を解消し、2006年8月にソフトバンクグループの保有するSBIホールディングスの株式の売却が完了して完全に別会社となりました。
その後、SBIホールディングスはSBIは「Strategic Business Innovator」の略称だとして、事業を拡大し続けて売上高2500億円まで成長しました。

このようなSBIホールディングスの中でベンチャー企業への投資を行っているのが今回紹介するSBIインベストメントです。

本記事ではSBIインベストメントの概要や評判などについて徹底解説します。

【約1分】Webでカンタン資金調達の無料診断
もし、少しでも資金繰りに不安がありましたら、「今いくら資金調達が可能か?」Webでカンタン無料診断できます。あなたに最適な方法をご提案しますのでお気軽にご利用ください。

>>Webでカンタン無料診断フォームはこちら

まずはSBIインベストメントの概要について説明します。SBIホールディングス自体がソフトバンクグループとして誕生したため、SBIインベストメントも元々はソフトバンクベンチャーズという名称で1996年に設立されました。1996年と言えばグロービス・キャピタル・パートナーズが設立された時期で、ベンチャーキャピタルとしては古い時期に設立された事になります。その後、ソフトバンクグループの企業編成に伴い、ソフトバンク・インベストメントという今のSBIホールディングスになる会社の完全子会社となり、2006年に今のSBIインベストメントになります。

もちろんベンチャーキャピタルとして十分な実績がありますがSBIインベストメントが関わった投資案件として日本で一番注目を集めたと言えるのはライブドアと日本放送を巡る案件です。当時のニッポン放送と子会社であるフジテレビの資本関係はいびつで、ニッポン放送の株価はフジテレビの価値に対して極めて評価額が少なく、ニッポン放送の株式を取得すれば子会社のフジテレビの経営にも低コストで口をだせるようになっていました。この資本的な歪さに注目したのがライブドアでニッポン放送に対してライブアドアが敵対的買収を仕掛けた事が報道でも大きく取り上げられていました。この時にニッポン放送側に敵対的買収から企業を守るホワイナイトとしてついたのがSBIベンチャーズ(後のSBIインベストメント)です。

この時、SBIベンチャーズは、SBI、SBIベンチャーズ、フジテレビ、ニッポン放送と共同で「SBIビービー・メディア投資事業有限責任組合」というファンドを設立しました。そしてこの提携に関連してニッポン放送が保有しているフジテレビの株式をSBIが5年間借り受ける契約を締結しました。これにより期間中にSBIが日本放送に代わりフジテレビの筆頭株主となり、ニッポン放送の株式を購入してもフジテレビの経営に影響を与える事ができなくなり買収騒動は終結しました。

【SBIインベストメントの投資実績】

もちろん、SBIインベストメントが有名になったニッポン放送の買収報道だけではなく、数多くの企業の投資案件に関係しています。2017年4月までに国内622社、海外124社の合計746社に対して投資を行い、そのうちIPOが101件、M&Aが42件と累計143件のEXITに成功しており、投資した企業の約2割がEXITに成功しています。

代表的な投資事例として、ミドリムシの培養とそれを利用した機能性食品やバイオ燃料の研究開発を行っているユーグレナが2012年に東証マザーズに上場、つくば大学発でロボットスーツの開発・販売を行っているCYBERDYNEが2014年に東証マザーズに上場、スマートフォン向けのオンラインゲームやSNS向けのソーシャルゲームの企画・開発などを行っているKLabが2011年9月にマザーズに上場、その後当時としては最速で2012年5月には東証一部に市場変更を行っています。

最近のIPO事例としてはメディアサイトの運営を行っているシェアリングテクノロジーが2017年8月にマザーズに、ジュエリーの開発、製造、販売を行っているクロスフォーが2017年7月にジャスダックに、再生可能エネルギー発電所の開発・運営管理を行っているレノバが2017年2月にマザーズに上場しています。

年度別にIPOした案件を見ると、2017年3件、2016年3件、2015年4件、2014年7件とコンスタントに投資先からIPOした企業が現れている事がわかります。

直近の投資事例としては、AIがダイエットメニューを提案するアプリを開発・運営するCALNAや不動産クラウドファンディング事業を行っているクラウドリアリティ、レシピ動画サイトを運営するエブリー等があり、積極的に投資を行っています。

【SBIインベストメントから投資を受けるためには】

1996年からベンチャーキャピタル業務を行っていた為に色々なファンドを運営しており、これまでに累計4000億円以上のファンドを運営しています。投資領域毎にファンドを組成しており、FinTechビジネスイノベーションファンド300億円、SBIライフサイエンステクノロジーファンド1号59億、2号40億円などテーマに合わせて様々なファンドが組成されています。ファンドの規模にはばらつきがあり、一番小さいファンドでリアル・インキュベーションファンドというファンドで18億円、一番大きいファンドがソフトバンク時代に運営していたソフトバンクインターネットテクノロジーファンド1505億円となっています。

WEBサイトでは、IT、バイオ・ライフサイエンス、環境・エネルギー分野へ集中的に投資を行う旨が説明されていますが、組成しているファンドの名前と規模を見るとより具体的にどのような分野に注力しているのかがわかります。

例えば、2018年1月にはAIやブロックチェーン技術を用いたビジネスモデルの企業に対して投資を行う、「SBI AI & Blockchainファンド」を200億円規模設立し投資を開始しました。このファンドは更に機関投資家から追加出資を募り500億円規模まで拡大する計画で運用されています。このような傾向からAIやブロックチェーンの技術を用いたベンチャー企業に今後非常に注力していくスタンスが読み取れます。

投資判断基準は6つで、経営者の能力、マーケットの成長性や新規性、競合他社との間の競争優位性、ビジネスモデルの実現可能性、ベンチャー企業の組織体制、SBIの企業価値基準に合致しているのかという指標で投資を行うか否かを判断します。

また、ある程度大きな金額を投資するので、アーリーでもサービスが確立しつつあったり、ミドル、レイター以降の企業がメインの投資対象になると考えられます。

以上のような条件に合致する企業は投資対象となりえます。SBIインベストメントとコンタクトを取りたい場合は、WEBサイトからコンタクトを取ることができます。

【最期に】

以上のようにSBIインベストメントについて説明してきました。ニッポン放送の買収騒動の際に一躍有名になったベンチャーキャピタルですが、1996年にソフトバンクのベンチャーキャピタルとして設立されて以降、堅実に投資実績を積み重ねており、2017年4月までに746社に投資を行い143件がIPOに成功しています。今はソフトバンクと資本関係を解消して独立した企業グループになっていますが、グループ全体で売上2500億円程度に達する巨大企業群となっています。

ファンドの名前に注力する分野の名称を用いることから、組成したファンドを見ればどのような分野に注力しているのかを読み取る事ができます。近年特に注力しているのはAIやブロックチェーンを用いたベンチャー企業でファンドを500億円規模まで拡大していこうとしています。また、単に投資を受けるだけではなく、SBIインベストメントが所属するSBIホールディングスが持つ幅広い企業と協業する事によって更なる事業の拡大が期待できる事もSBIインベンストメントの魅力だと言えます。