事業運営継続の危機!経営する会社が資金不足に陥った際の乗り切り方とは?
資金の流れが問題なく円滑に回っているときは、前向きな姿勢で会社経営を行うことができます。
しかし資金の流れに些細な問題が発生すると共に、キャッシュフローが瞬く間に悪化し資金不足に陥ってしまう会社は少なくないと言えるでしょう。
会社にとって資金は血液のようなものですから血液が不足すると身体機能に問題が発生するのと同じように会社の経営にも支障が出ます。
最悪の場合は出血多量で人が亡くなってしまうように会社は倒産してしまいます。
会社経営を維持するためにどうしても必要となる資金が万一不足してしまった時のかじ取りは会社経営者の重大な責任ですから、資金不足に陥った際のリカバリー方法を掴んでおくべきだと言えます。
目次
【経営する会社が事業資金不足に陥るきっかけとは?】
円滑に会社運営を行うためには、しっかりとした資金繰りを行いキャッシュフローを常に健全な状態に保つことが求められます。
資金繰りに失敗するとキャッシュフローの悪化と共に経営状態が悪化し最悪のケースでは倒産の憂き目にあってしまいます。
会社が資金不足に陥ってしまう原因とは?
実際に会社を経営している方は「資金不足が会社運営を破綻に導く」ということを十分理解しながら会社運営を行っていると考えられます。
しかし現実的に経営破綻する会社の数は増加する傾向にあり、会社経営に失敗した経営者の多くが「気が付くと資金不足に陥っていた」という感想を持つようです。
いつの間にか会社が資金不足に陥っていたという状況を回避するためには、資金不足に繋がる初期症状を見逃さない必要がありますが、経営破綻をした会社には次に挙げるような傾向があります。
・資金の流れが掴みづらくなっていた
現金取引の小規模取引の間なら毎日現金に触れることで会社の収支を実感しやすく、キャッシュフローを把握しやすいものですが、取引規模が大きくなると売掛・買掛での取引率が高くなり資金の流れが掴みづらくなりがちです。小売業などでもクレジットカード決済の導入などで売上計上から資金入手までにタイムラグが発生しキャッシュフローの悪化を招き資金不足に陥るケースも少なくありません。
・資金流出を改善できなかった
会社の事業拡張のために新規事業に投資を行うと、そこからの収入が得られなくても今までの投資が惜しくなり撤退のタイミングを見失ってしまうことがあります。赤字店舗の維持・不人気商品やサービスの維持・生産活動に参加しない従業員の雇用継続など会社の資金流出に繋がる案件から目をそらすことが会社の資金不足を招くケースも少なくなりません。
・流動性の低い資産の保有率が高くなっていた
取引先との付き合いで仕入れした原材料や、急な受注に対応するための在庫が過剰な場合はキャッシュフローの悪化を招きかねません。原材料や在庫は会社の資産ではあるものの決して流動性が高いものではありません。原材料や在庫の所有は必要最小限の量に抑え、流動性の高い資金の保有率を向上させるべきだと考えられます。
【会社の運営実績は良好でも資金不足に陥るケースも!】
キャッシュフローが悪化し資金繰りに躓くと運営する会社で資金不足が発生することは既に紹介しました。これらは段階的に資金不足に陥るタイプのものですが、会社経営を行っていると突発的に運転資金が枯渇するというケースも存在します。
突発的に資金不足に陥るケースとは?
大口取引先に依存する形で会社運営を行っている場合は、得意先との契約終了や倒産などで資金繰りに躓くケースが少なくありません。
特に売掛で多くの製品を納入しているケースや得意先が振り出した手形で決済を行っているケースは得意先の経営状態の悪化の影響の直撃を受け連鎖倒産する場合もあります。
上記以外にも
・不良品の補償
・災害による生産設備や在庫の破損
・事故の損害補償
・連帯保証先の債務履行
など会社運営を行う上で突発的に資金不足に陥るリスクは様々な形で潜んでいると言えます。
売上増で業績良好でも資金不足は発生する
会社の業績が順調に成長し売上が伸びることは非常に喜ばしいことですが、同時にキャッシュフローのコントロールを誤るとたちまち資金不足に陥るリスクが高くなっていることを忘れるべきではないと言えます。
売上が伸びるということは仕入れも増加しているということですから、売掛比率が売上の大部分を占めているケースでは売掛金を資金化するまでのタイムラグを乗り切るだけの運転資金が必要となります。
事業規模が成長するとともに支払額も増加しますので、順次運転資金の増額を行っていかないと些細な躓きで会社の運営状況が激変し、たちまち資金不足に陥ることになります。
【会社の資金不足で悪化した経営状況から脱却する手段とは?】
資金不足に陥ってしまってから資金調達を行っていては、支払い期限までに運転資金を調達することが難しくなることもあるので、会社の運転資金に不安を感じた時点で迷うことなく資金調達を行う必要があります。
資金不足に陥った時の対処法とは?
一般的に会社が資金不足に陥ると金融機関からの融資を思い浮かべる方が少なくないのではないでしょうか?
しかし金融機関からの融資には審査と呼ばれる与信調査が行われ融資を受けるまでに一定の時間を要するため、資金不足で切羽詰っている状態では現実的では無いかも知れません。
消費者金融や商工ローンは融資までの処理速度が速いのが魅力ですが、金利が高いのが難点ですので最終手段として残しておくのが得策だと考えられます。
ではどのような方法で資金調達を行い資金不足を回避することが出来るのかというと「アセット・ファイナンス」を利用した資金調達法が効果的だと考えられます。
アセット・ファイナンスによる資金調達とは?
アセット・ファイナンスは会社が所有する流動性の低い資産を売却することで資金調達を行い資金不足を解消する方法です。
次に挙げる流動性の低い資産をアセット・ファイナンスで流動性の高い資金に置き換えることができます。
・有形資産:不動産、絵画、有価証券、ゴルフ場会員権や販売見込みが立たない不良在庫など
・無形資産:自社の顧客網や代理店などの販売網、売掛債権、特許や営業権・開発権、商標など
近年注目を集めているファクタリングは無形資産の売掛債権を売却して資金調達を行う方法です。
資金不足に陥る会社ほど流動性の高い資産を保有している傾向にあるので、アセット・ファイナンスは非常に有効な資金調達手段だと考えられます。
会社の資金不足解消のカギはキャッシュフローの健全化!
資金調達を行って資金不足を回避したとしても、会社の運営手段を見直さない限り再び資金不足に陥る可能性は低くありません。
現在ファクタリングを中心とした資本のオフバランス化が大きな注目を集めているのは、オフバランス化を推し進め資本をスマート化することでキャッシュフローが改善される効果が高いからだといえます。
再び資金不足に陥らないように会社所有の資本のオフバランス化を行うことが資金不足を開始する最善策だと言えるでしょう。
【最後に】
会社が資金不足に陥ることは決して珍しいことではありません。
資金不足に陥ったことを素早く察知し適切な方法で資金調達を行うことで、資金不足の危機を脱することは難しいことではありません。
運営する会社が資金不足に陥ることを回避するためには、日頃から正確なキャッシュフローを掴んでおくことや資金調達手段を用意しておくことが重要だと言えるでしょう。
現在は様々な形で資金調達を行うことができる時代となっているので、やみくもに資金不足に怯えることはありませんが、最新の適切な資金調達手段の確認は怠ることなく行うべきだと考えられます。