シリーズは投資判断で用いられる基準!スタートアップ企業の資金調達のポイントは?
資金調達をする時に様々な専門用語を聞くことがあるかもしれません。
資金調達に関わる言葉だというのは何となく理解することができますが、実際に他の人に詳しく説明することができる人は少ないでしょう。
よく聞く専門用語は言葉はシード期やシリーズなどですが、資金調達の基本概念である投資ラウンドのことですのでしっかり把握しておく必要があります。
それでは詳しく解説していきますので参考にしてみて下さい。
目次
投資ラウンドの種類は?
投資ラウンドは投資家が企業に対して投資するときの段階をことを言います。投資ラウンドの種類は以下のようになっています。
- シード期
- アーリー期
- シリーズA
- シリーズB
- シリーズC
の5つの段階に分かれています。
それでは段階別の特徴を見ていきましょう。
シード期の特徴
シードは投資ラウンドの第1段階でまだ会社を設立していない状態です。
スタートアップの資金調達することになりますので可能な金額はだいたい数百万円といったところではないでしょうか。
調達した資金は会社設立などに充てられます。まだ起業前ですので事業計画をしっかり立てておくのが資金調達をする際のポイントと言えます。
アーリー期の特徴
アーリー期は投資ラウンドの第2段階で会社を設立して間もない時期です。会社を設立したばかりだと売上が伸びなくて赤字になってしまうことも少なくありません。
そのため資金調達をする必要が出てきます。
可能な金額はシード期と同じようにだいたい数百万円になります。
事業の実現性をしっかりアピールして理解してもらうことが資金調達をするときのポイントと言えるのではないでしょうか。
シリーズAの特徴
シリーズAは投資ラウンドの第3段階で会社を設立して認知されてきた段階です。
まだビジネスが軌道に乗り切れているわけではありませんので資金調達をして勝負をする必要も出てきます。
会社設立時期から一定の期間が経過しているため可能な資金調達額もアップしてだいたい数千万円になります。
ただしコストをかけるため不安定になりやすいというリスクがありますので注意しなければいけません。
どのように市場を拡大していくのかを示すことが資金調達をするときのポイントと言えます。
シリーズBの特徴
シリーズBは投資ラウンドの第4段階でビジネスが軌道に乗って一定の市場を確保することができている状態です。
この状態ですと資金不足になることは少ないですが、会社のさらなる成長のためにコストをかける必要が出てくることもあります。
シリーズBに辿り着くとベンチャーキャピタルもから注目されるようになります。
可能な資金調達額はだいたい数億円になりますので複数のベンチャーキャピタルを組み合わせながら行う事が多いです。
シリーズCの特徴
シリーズCは投資ラウンドの最終段階で会社をより拡大させてIPOやM&Aを目指すことになります。
可能な資金調達額は数十億円になるとも言われていますので長期的な戦略を考える必要があります。
また内部環境をしっかり整えておくことも大切です。
スタートアップ企業が出資を受けるメリットとデメリット
スタートアップ企業が資金調達を行うときはベンチャーキャピタルなどから出資を受けることが多いです。
それではどのようなメリットやデメリットがあるのか紹介していきます。
メリット①:返済する必要なし
資金調達をするときに銀行やビジネスローンから融資を受けた場合は返済しなければいけません。
利息が加算されるため融資額より多く返済する必要がありますのでなかなか大変です。
しかし出資を受ける場合は借金をするわけではありませんので返済する必要がありません。
出資を受けた資金で利益を出すことに集中できますので気持ちに余裕が生まれてくることも多いです。
メリット②:担保や保証人は不要
企業が融資を受ける場合は担保や保証人が必要になることも多いです。
担保や保証人は用意するのに手間がかかるため資金調達をするときにすごく不都合になることもあります。
しかし出資を受ける場合は株式を交付するため担保や保証人は不要です。
用意する必要がなくなるので資金調達をするときの手間を省くことができます。
デメリット:株主の言いなりになることも少なくない
出資を受けるときは株式を購入してもらうことになります。
資金調達をすることができますが、経営者よりも株主の方が力関係が上になってしまうケースもあるのです。
特に株主が傲慢な感じの人だと経営方針をすべて決められてしまう可能性も。
株主の言いなりになり最悪の場合は会社を乗っ取られてしまうケースも過去に出ています。出資を受けるときのリスクとして注意しておきましょう。
スタートアップ企業の資金調達シリーズまとめ
スタートアップ企業が資金調達をするときに重要なポイントを解説していきました。
把握していないまま資金調達してしまうと大変なことになるケースもあります。
ポイントをしっかり押さえて利益が出る会社に成長できるような資金調達をしていきましょう。