あなたも受けられる!補助金や助成金を確実に受ける7つの極意


 

国や地方自治体の主導で募集や給付などの運営が行われる助成金や補助金は、給付額が数十万円から数千万円に至るまで実に幅が広く、どちらも返済不要の資金であることなどから、経営者の方なら一度は申請について検討した経験があるのではないでしょうか。

助成金・補助金は非常に類似した制度であり、共に申請すれば必ずしも受給できるものではなく、「基本的に誰でも受給できるもの」と「受給対象は審査を通過した案件に限られるもの」が存在します。

意外と知られていない助成金と補助金の違いや内容、また正しい活用方法や注意点と共に助成金と補助金の審査を通過するポイントを7つに分けて紹介します。

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そもそも助成金・補助金とは?

助成金と補助金は既に紹介したとおり返済不要で給付されるお金です。厚生労働省や経済産業省などの国の機関が主導し、地方自治体などによって毎年様々な時期に総数1,000件を超えるほどの募集が行われています。

「助成金」は受給要件を満たしていれば、募集の範囲内でどのような企業でも受給可能ですが、「補助金」は申請者の中から審査を通過したものに対して給付を行います。

中小企業庁が募集したある補助金事案では、採択率は約30%でしたが、厚生労働省が実施する助成金は規定の受給要件を満たしている企業が申請すれば、通常全ての申請企業が受給可能です。

銀行やカードローンを利用した融資や投資などの資金に比べても、無利子で返済不要であることから大変魅力的ですが、最大のメリットは創業時や新規開拓時など、現在の経営状況に合わせて幅広い選択肢があるという事です。

現在の経営状況に合わせた助成金・補助金を適切に探し、ポイントを掴んだ申請を行うことで審査を通過し受給を実現することが可能となります。経営状態の改善のために助成金・補助金を積極的に活用することは非常に効果的だと言えます。

財源元の違い

補助金や助成金は国が給付を行うためどちらの財源も税金だと思いがちです。どちらも国が定める一定の予算の元に給付されてるのは事実ですが、補助金の財源は主に税金、そして助成金の財源は主に雇用保険料となっており財源にも違いがあります。

このうち、税金が財源となる補助金は助成金よりも審査が厳しい側面があり、直接結びつけるならば、「助成金の財源は企業と従業員の払う雇用保険料=企業の安定化、発展」「補助金の財源は税金=日本経済全体の活性化」という使用用途になると考えられます。

こうした違いがあるという事を前もって理解したうえで、助成金・補助金どちらを申請すればよいか事前に検討しておく必要があると言えるでしょう。

助成金・補助金の審査を通過するポイントとは?

ポイントその1:助成金・補助金の違いについて理解する

一般的には同じ制度として理解されている助成金・補助金ですが、実は似て非なるものでありいくつかの違いが存在します。結論から述べると助成金の方が受給し易くなっていると言えるでしょう。

補助金は申請後、実際に採択される前にプレゼンテーションを行う必要があります。また実際に受給が決定した後も募集元に対して様々な書類を提出し、事業が順調に進行しているか都度報告する義務が発生します。助成金は基本的に申請を行い、最終的な報告を行うことで受給の可否が決まります。

また相違点として主導する機関と募集事案の数や募集期間の違いなども挙げられます。助成金は主に厚生労働省、補助金は主に経済産業省の主導で運営され、募集事案の数は補助金に比べて助成金の方がはるかに多く存在します。

1カ月以上の長い募集もある助成金に対し、補助金は短いものなら僅か1週間で締め切ってしまうものも存在しています。せっかく良い補助金を見つけても、既に募集を締め切っていた、あるいは必要書類の準備に間に合わないという事は良くある事です。助成金・補助金共に様々な書類の準備が必要となり、手続きは以外と複雑だと言えるでしょう。準備のし易さは助成金に軍配が上がります。

さらに支給対象や支給金額、主な使用用途なども異なります。助成金の支給対象は主に雇用の拡大や社員教育など「人」を対象としたものが中心で、平均給付額は10~100万円程度となっています。一方の補助金は「事業・企業」を対象とした販路の拡大、地域活性化の為の新事業などが中心で、給付額も50~1,000万円を超えるものなどが存在し助成金よりも給付額が多額な事案も存在しています。

しかし結論から述べれば助成金に比べて補助金の審査を通過することは圧倒的に難しいものとなっています。応募申請書、事業計画書、雇用契約書などの基本的な書類が必要なのは同じですが、補助金は審査を通過した後も面談や面接、様々な書類の提出や報告義務が発生します。

所定の手続きを行い給付が決まると支給のタイミングはどちらも「後払い」となります。助成金は審査に通過後主に次期に支給が行われ、補助金は一般的に審査に通過後に申請した事業を実施し初めて支給されます。タイミングはその補助金の募集要項に定められており事案ごとに異なります。

ポイントその2:補助金や助成金に関する情報収集を行いましょう

前項で助成金や補助金の募集は国や地方自治体が行っていることにふれましたが、残念ながら両者共に情報を積極的に開示しておらず実際に募集情報を目にする機会は非常に少ない状況のため、申請者自らが積極的に募集情報を得る必要性があります。

現在では「J-Net21」や「ミラサポ」など、助成金・補助金の募集を探すのに便利な検索サイトが登場していますし、自治体の運営施設での情報収集やガイドブックなどを購入する方法も効果的でしょう。助成金・補助金共に応募期間が限られるため、早めの情報収集が必要となります。

ポイントその3:わかりやすい申請書を作成する

助成金と補助金の申請時には所定の書類提出が求められ申請内容によって給付の要否が決められるうえに、申請する助成金・補助金によって必要書類が異なります。審査過程で各機関の担当者は上司に相談し承認を得る必要があるため、担当者自体に申請書の記載事項を正確に理解してもらい、不明点がないように作成することが望ましいです。ここではどちらの申請時にも必ず提出する申込書について説明します。

どちらの申請を行うケースでも申込書は非常に重要であることは既にふれました。肝心の申込書は厚生労働省や自治体のホームページからWordやExcel、PDFの申込書をダウンロードし自身で印刷を行う方法が主流となっています。

書式も助成金や補助金によって異なりますが、事業主の情報をはじめ計画期間などを細かく記さねばなりません。非常に専門的な分野でも、書類選考を行う側になるべく判り易く記入するのが審査を通過するポイントです。

申請を受けた担当者が業界の専門用語に精通していないことも多く、申請書に専門用語を多用することは結果的に自分が損をすることになりかねません。申請書に関して自社に関する説明などで専門用語を羅列しないよう配慮し、どのような人にでも容易に理解できる平易な文章が求められます。

専門用語でなければ説明が困難な場合は注釈など説明を挿入したり、別紙に記載するなどの配慮が必要です。別紙の量や書式などの制限は特に設けられていません。

ポイントその4:事業計画には客観性や具体性が求められる

助成金は一部のみ、また補助金ではほぼ必ず事業計画書が必要で事業計画書の内容が審査の合否を左右します。事業計画書は自社の強みや業務内容を詳細に記述し第三者にアピールする為のもので、金融機関の融資審査時にも提出が求められますが、助成金や補助金申請時は客観的で具体的な事業計画が求められます。

その理由として、銀行や投資などと違い助成金や補助金はあくまで公的資金を財源としている事が挙げられます。募集内容や条件で事業計画書の記述内容は多少異なるでしょうが、やる気や目新しさなどを前面に出したものでは審査を通過することは難しく具体性、や客観的な裏付けを求められます。

具体的には給付された助成金や補助金でどのような事業を行うのか、またどのような結果を生み出すのか。取引先の会社名や、事業にかかる日数、金額などを具体的に記述し、客観的な裏付けが行われている必要があります。

審査を行う側が納得できる内容を記載することが事業計画書の最も重要な部分と言えるでしょう。また、事業計画書が必要になるのは申請時ですので、出来るだけ早めに準備を行うようにしましょう。

ポイントその5:助成金や補助金の趣旨に見合う提案・プレゼンテーションを行う

助成金、補助金共に申請後どの事業者に給付するかの採択が行われますが、一部の助成金と補助金では最終段階で提案やプレゼンテーションを求められるケースがあります。助成金・補助金を募集する地域の公共施設や会議室、ホールなどで事業計画の説明を行うのが一般的です。

詳細な書類の提出を求め更にプレゼンテーションを行う理由は、募集側がいくつかの最終的な候補者から直接話を聞き、どの企業に給付するのかを決めたいという狙いがあると共に公的資金を給付するからには、使用用途を納税者にも理解し易いように明示すべきだという考えからだと言えるでしょう。

提出書類の要約は既に伝わっていますので、プレゼンテーションでは自身の思いを交えながらとにかく相手に伝えることを意識しなければなりません。

このような状況から結論から述べる」「なるべく原稿を見ずに話す」「客観的な裏付けを用いる」「熱い気持ちをぶつける」などのテクニックを駆使することがプレゼンテーションに通過するポイントと言えるでしょう。

補助金の審査では当たり前のように求められるプレゼンテーションですが、助成金でも最終採択の際に用いられる傾向にあります。どちらを申請する場合でも事前にプレゼンテーションを想定しておくことをおすすめします。

ポイントその6:一度の落選で諦めずに申請することも重要

惜しくも一度落選してしまったとは言え、助成金・補助金ともに何度でも申請を行う事が可能です。通常、銀行の融資などは短期間で何度も申込を行えば信用が下がる可能性がありますが、助成金・補助金については余程適当な申請を行わない限り信用が下がることはありません。

また、申請先によっては落選理由を教えてくれるケースもあります。書類審査で通過できなければ書類の見直し、プレゼンテーションで落選した場合は他の企業との相対評価で落とされたことになりますので必ずしも自身の提案に問題がある訳ではありません。

実際に審査を行うのは国から請負・派遣された税理士や中小企業診断士ですが、様々な審査員がいるだけに合格の判断基準も幅広くなっています。一度落選したからと言って諦めず、すぐに次の機会に備えるようにしましょう。

ポイントその7:専門家の手を借りよう

初めての申請や一度落選した場合でも専門家の手を借りて助成金・補助金の申請を行うことは非常に有効です。

本来資金を得るための助成金・補助金であるにも関わらず費用を使って申請することに抵抗を感じる方もいるでしょうが、特に給付額の高い補助金などに焦点を当てれば専門家の手を借りることは無駄にはなりません。

助成金の場合は社会保険労務士や行政書士が、補助金の場合は中小企業診断士が専門家として申請のサポートを請け負っています。

また、コンサルティング会社を利用するのも効果的です。これらの専門家を活用することで、書類作成をはじめとした煩雑な業務をスピーディに行い、大幅な時間短縮を可能にしてくれます。

また、専門家であるだけにこれまでに助成金や補助金の申請を請け負ってきた実績を持っているのは間違いありません。

現在の企業状況に合わせた的確な助成金・補助金の情報を教えてくれるのはもちろん、プレゼンテーション時の指導まで行う専門家も存在し利用するメリットは計り知れないものだと言えます。

専門家によってどこまで対応してくれるのかが異なり、これまでの経験や実績も千差万別ですが、活用を検討しているのであればまずは実績のある専門家を探すことに注力するのが良いでしょう。

助成金と補助金の一例を紹介します!

数ある助成金・補助金の中でも認知度が高く申請企業が多いものを例に紹介します。ただし、助成金や補助金は年度事に廃止・新設が繰り返されるため、紹介した事案が必ずしも募集し続けている訳ではないことはご了承下さい。自社に該当するものがあれば申請を検討するのも良いのではないでしょうか。

助成金の一例

・トライアル雇用奨励金

厚生労働省が管轄するトライアル雇用奨励金は、ハローワークなどで耳にした経験がある方かも知れません。様々な要因で安定的な就業が困難となっている35歳未満の対象者を雇用した場合、最長3ヶ月に渡り1人当たり最大5万円を給付するものです。

 

雇い入れることで企業側は助成金が受給でき、また就労者側もトライアル雇用を行う企業の増加で就職し易くなるメリットがあります。

 

しかし、実際にトライアル雇用奨励金を受給する為にはハローワークを経由するなど複数の要件をクリアする必要があります。

・精神障碍者等雇用安定奨励金

厚生労働省が管轄する助成金で精神障害者が働き易いよう、社内の環境整備を行うことで受給できます。

給付額は全ての取組を行えば100万円以内、必要経費の1/2までとなっています。

 

対象者を特定の条件で雇用し精神障害者を支援する専門家の活用、セルフケアの推奨など6つある項目の内1つをクリアすると受給対象となります。

・雇用調整助成金

既述した2つの助成金は雇用に関わるものでしたが、これは主に会社の経営状態改善に役立つ助成金です。景気の変動、事業の縮小など経営状態が悪化する要因は様々で事業を縮小するケースも存在します。

 

従業員に対し休業や出向などの一時期な雇用調整を行うことで助成金が支給される制度です。企業規模によって支給額は異なりますが、雇用調整助成金を受給することで大切な従業員を守ることが可能となるのです。

・人材開発支援助成金(旧キャリア形成支援助成金

人材開発支援助成金は、平成29年の4月1日よりキャリア形成支援助成金という名称から変更されました。何らかの事業を行う前に、従業員に対して研修や訓練を行うことで支給される助成金です。

 

特定訓練コース、キャリア支援制度導入コースなど助成メニューが多く4つに分類されているのが特徴的です。条件を満たせば1時間当たりの賃金助成、経費助成、実施助成などの助成金を受給できます。

補助金の一例

・創業補助金(創業・第二創業促進補助金)

創業補助金はその名の通り、創業時や新たな創業の際に利用する事の出来る補助金です。補助率は必要経費の1/2となっており、外部調達資金の有無を含めて50万円~200万円となっています。

 

日本経済の活性化を主目的としており、創業時に利用できることで比較的人気の高い補助金の一つです。

・ものづくり補助金

中小企業や小規模事業者を対象としたものづくり補助金は、試作品を作る際や設備投資の費用として利用できます。第4次産業、革新的ものづくりなどの補助金内容があり、補助率は2/3となっていますが上限は500万円~3,000万円と非常に高額です。

 

審査に通過さえできれば、間違いなく自社の発展に追い風となるでしょう。

【まとめ】メリットが多い助成金・補助金

助成金と補助金の審査に通過するポイントを紹介しましたが、そのどちらも雇用保険料や税金などの公的な資金が財源とされていることを忘れるべきではありません。

具体的で客観的な申請やプレゼンテーションを行えれば、必ず助成金や補助金の審査に通過することができるでしょう。返済不要の助成金・補助金を積極的に活用し自社の発展に役立てて下さい。

100%政府出資の政策金融機関である 日本政策金融公庫とは

 

起業や事業継続には運転資金などの事業資金が必要です。そのような資金を自己資金だけで賄える企業は一握りといっていいでしょう。

大多数の企業は資金確保のために金融機関等から融資を受けるなどの形で資金調達を行いますが、起業直後で事業の実績が無い企業では融資を受けられない場合があります。

また、事業実績がある場合でも、希望通りの融資を受けるのは難しいのが実情です。

そのような状況に置かれた企業の救世主となりうるのが日本政策金融公庫です。

日本政策金融公庫は2008年に複数の政府系金融機関の統廃合によって新設された金融機関です。

100%政府出資の政策金融機関で、国の政策に則った固定金利、長期の融資制度を数多く用意していますので、安心して利用する事が可能です。

 

■日本政策金融公庫とは

メガバンクや地方銀行などの民間銀行は株式会社として経営される営利法人で、利益追求型の運営を行っています。信用金庫法に基づく地域の繁栄を図る相互扶助を目的として運営される信用金庫は株式会社よりも公益性の強い法人ですが、やはり存続の為に利益が得られる融資が求められリスクの高い企業への融資には消極的で、融資を行う場合も信用保証協会や担保などでリスクヘッジを行います。

日本政策金融公庫は株式会社として組織されていますが、株式は100%国家が保有している政策金融機関で、国の政策に則った固定金利で民間銀行が融資を渋るような融資先に対しても、積極的に融資を行うのが大きな特徴で国民生活の向上を図る事を目的とした各種融資制度を設けています。

日本政策金融公庫の3つの事業領域

日本政策金融公庫の業務は事業部毎に分かれていて、対象毎に事業を「国民生活事業」「農林水産事業」「中小企業事業」の3つに分類しています。

国民生活事業(国民一般向け業務)

国民生活事業は地域の身近な金融機関として、小規模事業者や創業企業への事業資金融資を行っています。

その他、国民生活事業では入学資金などを必要とする家庭に対して、教育資金融資なども行っています。

【事業内容】
 小口の事業資金融資
 創業支援・地域活性化支援
 国の教育ローン、恩給、共済年金等を担保とする融資

農林水産事業(農林水産業者向け業務)

農林水産事業は、農林漁業や食品産業の業者への融資を通じて、国内農林水産業の基盤強化や安全で良質な食料の安定供給に貢献しています。

【事業内容】

 担い手を育て支える農林水産業者向け業務

 食の安全の確保、農食連携を支える食品産業向け融資

 コンサルティングやビジネスマッチング等の経営支援サービス

  中小企業事業(中小企業者向け業務)

中小企業事業は、融資、信用保険などの多様な機能により、地域経済を支える中小企業・小規模事業者の成長・発展を支援しています。

【事業内容】

 中小企業への長期事業資金の融資

 イノベーション支援・海外展開支援・再生支援

 信用保証協会が行う中小企業・小規模事業者向けの借入等に係る債務の保証についての保険の引受け等

その他の業務

3つの柱のほか、危機対応等円滑化業務として以下の業務があります。

 ・主務大臣が認定する内外の金融秩序に対し、一定の信用供与をおこなう業務

 ・低炭素投資促進法に基づき、指定金融機関に対して貸付を行う業務

 ・産業競争力強化法に基づき、指定金融機関に対して貸付を行う業務

 

日本政策金融公庫が強い融資の領域

民間銀行と比較して強い融資領域として挙げられるのが、創業関連の融資です。リスクが高い創業資金の融資に対し民間銀行は非常に消極的で、信用保証協会の保証や担保がなければ融資を行う事はほとんどありません。

しかし、日本政策金融公庫は創業者に対する融資を積極的に行っています。日本政策金融公庫で創業融資を調達できる確率は50%前後だと言われていますが、資金調達できないケースの中には明らかに準備不足の創業計画での申し込みも含まれるので、しっかりとした創業計画を作成すれば審査通過は難しくないと言えます。

創業融資制度の種類も充実しており、オーソドックスな創業融資である「新創業融資制度」や若者・女性・シニアの創業などに特化した「女性、若者/シニア起業家支援資金」、廃業経験等がある経営者が最後事業を行う際に利用できる「再挑戦支援資金」など様々な創業に関する融資制度が用意されています。

新企業育成系の融資の種類

新規創業を行う場合によく利用されるのが日本政策金融公庫の新企業育成に関する融資制度である「新創業融資制度」です、限度額3,000万円(運転資金の場合は1,500万円)の融資を原則無担保・無保証人で受けられます。

基準利率は2.36~2.95%と民間銀行のプロパー融資よりは高めですが、創業直後の 企業や個人事業主でも、事業計画に基づいて融資審査を行われるのが魅力です。

 

ただし、「創業」に対する特別制度であり2期目の税務申告前までしか利用できないので注意してください。 しかし創業後2期の税務申告完了した場合でも利用可能な創業融資制度もあり、いずれも融資限度額7200万円(運転資金の場合は4,800万円)で返済期間は設備資金20年以内(据置2年以内)、運転資金7年以内(据置2年以内)となっています。

 

税務申告2期後でも利用できる融資制度として「新規開業資金」が最も一般的で新たに事業を始める企業や創業後概ね7年以内の企業を対象とした融資制度です。

基準利率は1.81%~2.40%と新創業融資制度よりも低金利利率が低くメリットが大きく感じますが、この制度を利用するという事は税務申告を2期終えていると捉えられ数値計画と共に決算書に基づいて事業実績が審査されるので、新創業融資制度より審査基準が厳しくなると言えます。 新規開業資金を利用場合でも女性または35歳未満か55歳以上の条件を満たせば、既述した「女性、若者/シニア起業家支援資金」が利用でき、新規開業資金よりも有利な条件で融資を受ける事ができます。

 

また新規創業の場合でもやむを得ない事情で廃業し負債の整理を行い再び創業する場合は、「再挑戦支援資金」という制度が適用されます。 経営の多角化や事業転換により第二創業を行う場合は「新事業活動促進資金」という融資制度が利用できます。

 

ただし、融資を受ける為には「経営革新計画」、「新連携計画」「農商工等連携事業計画」など日本政策金融公庫の指定する機関から経営計画の認定を受ける必要があります。 また、経営革新や新規事業分野の開拓を行おうとする場合は「中小企業経営力強化資金」という融資を受ける事ができますが、中小企業等経営強化法に定める認定経営革新等支援機関による指導や助言を受けている必要があります。

セーフティネット融資の種類

 

日本政策金融公庫には経営環境の悪化が認められる企業に対しする融資制度として「経営環境変化対応資金」「金融環境変化対応資金」「取引企業倒産対応資金」の3つのセーフティネット融資が用意されており、いずれも返済期間が設備資金15年以内(据置3年以内)、運転資金8年以内(据置3年以内)で設定されています

 

経営環境変化対応資金

 

例えば為替の急激な暴落などの外的要因により経営悪化が見られるものの中長期的には回復が見込まれる場合に利用できる融資が「経営環境変化対応資金」です。融資限度額は4,800万円で利率や雇用の維持や拡大を図る場合や政策金融公庫の指定する機関によって指導を受けて事業計画を作成している場合は利率が0.2%~0.4%低くなります。

 

金融環境変化対応資金

 

金融機関との取引状況の変化により一時的に資金繰りが困難であるものの、中長期的には回復が見込まれる場合に利用できる融資が「金融環境変化対応資金」です。融資限度額は通常の融資とは別枠で最大4,000万円となっています。

金融環境変化対応資金の利用対象となるケースとして取引金融機関が業務停止命令の行政指導を受けた場合、銀行から約定した返済条件を超える返済を迫られたり担保や保証人の追加を求められている場合、借入金利の引き上げを要求されている場合などが該当します。

 

取引企業倒産対応資金

 

取引先や関連企業の倒産により経営状況が悪化している企業に対する融資が「取引企業倒産対応資金」です。融資限度額は別枠で3000万円です。

取引企業倒産対応資金の利用対象となる条件はいくつか存在しますが、倒産した企業に対して50万円以上の売掛債権がある場合は申込対象となるので条件の規準は比較的低いと言えるでしょう。

企業活力強化融資の種類

日本政策金融公庫は企業競争力を高める為の投資資金に対する融資も行っています。いずれも融資限度額7,200万円(運転資金の場合4,800万円)で返済期間は設備資金は20年以内(据置2年以内)、運転資金は7年以内(据置2年以内)に設定されています。いくつか存在する融資制度のなかで最も一般的だと考えられるのが「企業活力強化資金」です。

 

企業活力強化資金は卸売・小売・飲食・サービス・不動産賃貸業を対象に経営を合理化する為の設備の導入・販促・人材確保などの様々な用途に対して融資を行います。

他にも、コンピューターやシステムの導入には「IT資金」、海外展開には「海外展開・事業再編資金」、地域の活性化や雇用の促進などにつながると認定された事業や計画に対する「地域活性化・雇用促進資金」、社会的問題を解決する為の事業や保育・介護などの事業に対する「ソーシャルビジネス支援資金」、事業承継資金を融資する「事業承継・集約・活性化支援資金」、訪日観光客の消費需要を取り込もうとする企業に対する「観光産業等生産性向上資金」などがあります。

国策・社会問題の解決に則った融資制度

日本政策金融公庫は創業関連の融資に対する強みだけではなく、国策や社会問題の解決に則った融資制度が用意されているのも大きな特徴です。例えば震災で事業が大きく毀損した企業は、融資を受けようにも利益を出すのが困難で融資を受け難くなりますが、日本政策金融公庫は「災害復旧貸付」、「東日本大震災復興特別貸付」「平成28年熊本地震特別貸付」など災害に特化した融資も行っています。他にも、社会的問題を解決するための事業を展開する企業には「ソーシャルビジネス支援資金」という融資制度が用意されており、訪日外国人の消費需要を取り組もうとしている企業に対しては「観光産業等生産性向上資金」、新電力や省エネ設備の導入の際に利用できる「環境・エネルギー対策資金」など国策に沿った融資制度が充実しているのも日本政策金融公庫の特徴です。

他の銀行とどの様に使い分ければ良いのか

日本政策金融公庫は日本の零細、中小企業の融資に特化した金融機関で大企業は融資を受けられません。その上で、①事業規模や財務状況などの企業の能力、②合致する融資制度があるか否かという2つの視点で、一般の銀行を使うか、日本政策金融公庫を使うかを検討します。

①事業規模や財務状況などの企業の能力

基本的な使い分けの方針として利率で比較する事になりますが、マイナス金利の現在は銀行の貸付金利も低くなっています。また貸付金利が低い事から、1件の貸し倒れが全体に大きな影響を与えるので事業規模や財務状況、返済実績の十分な企業は借入を容易に行え、十分でない企業は借入が困難となり企業によって融資を受ける難易度が二極化しています。このような背景から融資を受けやすい企業は銀行のプロパー融資を利用し融資を受けにくい企業は日本政策金融公庫の融資を利用するのが良いのではないかと考えられます。

②合致する融資制度があるか否か

また、日本政策金融公庫は国策に沿って様々な融資制度を定めていますので、自社の借入目的と合致した融資制度がある場合、有利な条件で借入を行える可能性があります。日本政策金融公庫の融資制度をきちんと調べた上で、合致する融資制度に申し込むべきでしょう。

希望金額の融資を受けられないケースや融資制度を利用できないケースも存在する

既に紹介したとおり民間銀行は基本的に借入実績や信用など過去の実績に基づいて融資の判定を行うのですが、日本政策金融公庫は、経営計画を過去の実績よりも重視して融資を行います。つまり、創業間もない零細企業であっても貸付を行う可能性があるという事です。

 

ただし、融資の希望があれば誰も融資を受けられたり、希望額の貸付を受ける事が可能なわけではありません。

自己資金、数値シミュレーションの妥当性と必要な運転資金や設備資金の見積りから融資額や期間が決定され、必ずしも希望すればこの条件で貸付を受けられるわけではありません。

また民間銀行から日本政策金融公庫への借り換えも行えません。融資を受けにくい企業にとって日本政策金融公庫の融資は無担保・無保証人で利用できるものが多く、銀行より低金利で返済期間も長い破格の条件で資金調達ができる調達先だと言えます。民間銀行からの借入を日本政策金融公庫に一本化したいと思うかもしれませんが、日本政策金融公庫は民間銀行からの借り換えには対応していません。

国の金融機関である日本政策金融公庫で借り換えが行えるようになれば民業を圧迫することになります。このような理由から日本政策金融公庫は追加融資や新規融資のみに対応しています。

■融資制度の内容について

中小企業の方、農林漁業者の方はこちら  

融資制度検索

 キーワードや事業内容や、利用目的・テーマによって提供している融資制度を検索が可能です。

 https://www.jfc.go.jp/n/finance/index.html

創業をお考えの方はこちら  

創業支援

 融資制度の一例紹介や創業相談、お役立ち情報を掲載

 https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/index.html

国の教育ローンのご利用をお考えの方はこちら  

教育一般貸付(国の教育ローン)

 24時間365日、インターネット申し込み受付中

 https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html

 

電話窓口 電話での相談窓口として、下記専用ダイヤルが用意されています。

その他に最寄の支店でも電話対応を行っているとの事です。

・事業資金相談ダイヤル   0120-154-505(行こうよ!公庫)

・教育ローンコールセンター 0570-008656 (ハローコール)

最寄の支店検索はこちら

https://www.jfc.go.jp/n/branch/index.html

 

■まとめ

日本政策金融公庫には多種多様な融資制度が用意されていますので、まずは日本政策金融公庫のホームページから融資制度検索を行ったり、電話で問い合わせや相談をしてみる事をおすすめします。