資金調達ガイド

ファクタリングの手数料を抑える方法!ファクタリング会社に納得してもらう3つのコツ

手元の事業資金が不足しそうな場合など急遽資金調達が必要になった際、融資の手続きが難しい場合の選択肢としてファクタリングが挙げられます。

しかし、ファクタリングは手数料に注意が必要です。

他の資金調達方法と比べてファクタリングは手数料が割高になるケースがあります。

この手数料はファクタリング会社や取引の形態によって異なり、10~30%程度の手数料が発生する場合もあります。

ですので、手数料を払っても資金調達を行う必要があるかの判断を事前にしっかり検討することが大事です。

この手数料はファクタリングのデメリットの1つですので、ファクタリングのメリットと合わせて、有効に活用するためにも手数料の相場と仕組みなどを知るのが得策といえます。

ここではファクタリングの手数料の相場と仕組み、手数料を抑える方法を解説します。

ファクタリング会社が考える手数料の中身とは?

ファクタリングの手数料は3社間取引で1~5%程度、2社間取引で10~30%程度が目安と言われています。

利用する際は可能な限り手数料を抑えたいのが利用者の本音であり、ファクタリング会社は可能な限り手数料を上げたいのが本音です。

注意したいのは、手数料の基準がどこから来ているかです。

まずは、ファクタリングの手数料の中身について紹介します。

2社間取引の手数料が高額なのは登記費用が原因

実は、ファクタリング会社が受け取ったファクタリング手数料が全てファクタリング会社の利益になるわけではありません

実は手数料の4割程度は登記費用として消えていきます。

2社間取引の場合、売掛金を現金化したい企業と、ファクタリング会社の2社間で取引を行いますが、ここで信用上のリスクが生じます。

売掛金を現金化したい企業が複数のファクタリング会社に権利を売却した場合、責任関係が曖昧になり、資金回収ができなくなる可能性が生じます

そのため、債権化した売掛金の情報を登記という形で記録に残す必要が出てきます

登記は公的な手続きを踏む必要がありコスト削減できません。

債権譲渡登記・抹消登記の登録免許税、契約書に貼る印紙税、登記事項証明書の交付手数料が発生し、手数料の1割は印紙代に消えていくと言われています。

登記作業は司法書士が行いますので、司法書士に債権譲渡登記に関する報酬を支払う必要があり、ケースにもよりますが手数料の40%程度を占めていると言われています。

司法書士報酬などを含めると一般的に登記費用は10万円を超えます。

これが2社間ファクタリングの手数料が高額になる理由です。

小額の2社間ファクタリングを行う場合、手数料の大部分が登記費用になる場合もありえます。

3社間ファクタリングであれば契約書が登記の代用となり、手数料を大きく抑えることが可能ですが、2社間ファクタリングはスピーディーな現金化が可能な一方で、信用を担保するための費用がかさみます。

この様に、ファクタリング手数料のうち半分程度は債権譲渡の登記に費やされます。

他にも顧客を紹介して貰った場合などは紹介者に紹介料を支払う必要もあり、諸々の経費を差し引くと手数料全体の30~40%程度しか残らないと考えられます。

手数料はリスクに比例する

手数料の基準は売掛金の回収リスクに比例しており、リスクが高いほど手数料も高くなる傾向にあります。

ファクタリングは売掛金を債権化し、ファクタリング会社に売却することで現金化する手法です。

担保が不要なため銀行の融資に頼らず資金を確保できるのが大きな魅力ですが、債権を買い取るファクタリング会社は、売掛金の回収先の倒産リスクなどに備える必要が出てきます。

そのリスクは手数料に上乗せされます。

例えば手数料20%で100万円の2社間ファクタリングを行う場合、ファクタリング会社は20万円の手数料を手にしますが、経費の支払いを行うと最終的にファクタリング会社の手元に残るのは8万円程度と言われています。

100万の回収が行えない場合は92万円の赤字となります。

この様にファクタリング会社は、相手の与信を間違えば大きなダメージになりますので、どのファクタリング会社も与信管理に細心の注意を払います。

売掛金を回収するために企業の規模や収益力、与信力などの確認が行われます。

企業規模などである程度の目安を付けられても、後から重大な経営リスクが発覚することは珍しくなく、大幅に手数料が変更される可能性もあります。

しかし財務状況が悪い会社や、初回取引の会社がファクタリングを申し込んでも、債権の未回収リスクがあり手数料を下げる事ができません

優良企業との取引であれば手数料を抑えられる可能性もありますが、ごく稀なケースだと言えるでしょう。

売掛先が上場企業などの場合はリスクを大きく取る必要はありません。

売掛金の回収先だけでなく、ファクタリングの依頼企業の体質も手数料に織り込まれるケースもあります。

申告に不備があれば信用リスクが生じ、面談時に現状確認を行い段階に応じて手数料を上げる措置がとられる場合もありえます。

また意図的にリスクを隠ぺいしていると判断された場合は、ファクタリングを拒否されることもあります。

ファクタリング会社の企業規模によって、受け入れられるリスクの内容も変わります。

ファクタリング会社が手数料を抑え同業他社との競争を優位にしたいと考えても、経費や与信リスクを考えると手数料を下げにくい事情が伺えます。

ファクタリングに掛かる経費を抑える方法とは?

ファクタリングの手数料構造を理解したうえで、ファクタリング会社に手数料の引き下げに応じてもらうのには次に挙げる方法が効果的だと考えられます。

  • ファクタリング会社が負担する手数料や経費の削減を提案をする
  • 与信リスクが軽減できるアピールを行う
  • 複数回の利用を提案する

ファクタリング会社が負担する手数料や経費の削減を提案をする

既述の通りファクタリング手数料のうち会社の手元に残るのは40%程度だと言われていますが、仮に譲渡登記を行わなければ手数料の半分近くがファクタリング会社の手元に残るので、手数料を抑える事ができそうです。

2社間ファクタリングは譲渡登記の費用分手数料が高くなるので、手数料を抑えたい場合は「3社間ファクタリング」でファクタリングを行う必要があります。

3社間ファクタリングは売掛先企業の同意が必要なので譲渡登記を行わなくても、ファクタリングで債権譲渡が行われた事を証明できます。

そのため譲渡登記が不要となり、その分の手数料を抑えられます

また、知人の司法書士が登記手続きを安く行ってくれるなどの理由で登記コストを下げられる場合はファクタリング会社に提案するのも良いでしょう

ただし、ファクタリング会社も低コストで登記を行う司法書士事務所と提携している可能性もありますので、よほどの安値でない限り難しいのが状況だと言えます。

与信リスクが軽減できるアピールを行う

もう一つのアプローチは、ファクタリング会社の与信コストを削減するという手法です。

財務状況を明らかにし費用を支払う事は当然として、ファクタリング会社の与信コストを削減して手数料を抑えるためになにが効果的なのでしょうか。

債権の回収リスクがない事をアピールする

ファクタリング会社にとって安心できる債権として、病院が持つ診療報酬債権が挙げられます。 病院の診察の多くは国民保険や健康保険などが適用されますが、保険組合からの診療報酬の回収には申請後数ヶ月のタイムラグがあり、病院は保険組合に対して診療報酬債権を持つ事になります。

診療報酬債権は未回収の可能性はほぼない事から、ファクタリング会社にとって与信リスクが極めて低い債権だと言えます。

診療報酬債権は診療報酬債権ファクタリングとして特別なカテゴリーで低い手数料が設定されています

診療報酬債権以外にも、調剤薬局が保険適用の調剤を行う際に支払われる調剤報酬債権、介護保険適用サービスで生じる介護報酬債権などは診療報酬債権同様、未回収リスクが限りなく低いためファクタリング手数料が抑えられています。

同様に財務基盤のしっかりした大手企業も債権回収リスクが低いと捉えられファクタリング手数料を抑える事が可能です

確かに大手企業の債権は手数料の交渉に有利ですが、ファクタリング会社は大手企業との取引実績を重視しますので、大企業の債権でも取引実績の少ない企業はファクタリング手数料の値引きは厳しいかも知れません。

債権回収リスクの低い債権は手数料の値引き交渉が行いやすいものの、2社間ファクタリングでは債権回収リスクの低い債権でも値引きの交渉は厳しいと考えられます

なぜなら2社間ファクタリングでは回収は債権を売却した事業者が行うので、事業者が債権を回収後ファクタリング会社に支払いを行わず運転資金に転用するリスクがあるからです。

複数回の利用を提案する

銀行やビジネスローンなどを取り扱う金融機関同様、ファクタリング会社も信頼の目安として、自社との取引実績を重視します。

初取引の事業者よりも複数回の取引実績のある事業者の方が手数料の交渉が行いやすくなります。

ファクタリング会社との初回取引で値引きの交渉を行うのではなく、取引を重ねた上で手数料の割引について交渉するのが、ファクタリング手数料を抑えるオーソドックスな手法と言えるでしょう。

また初取引の場合でも、継続的な利用を行えば次回以降手数料の割引はあるか事前に相談することで、継続的取引の意思があることを印象付けられ手数料交渉にプラスに働くと考えられます。

ファクタリングの手数料についてまとめ

資金調達を行う利用者からすればファクタリング手数料は高いと感じるかもしれませんが、譲渡登記費用に手数料の半分を費やし、万一債権が回収できない場合には大きな損が生じるファクタリング会社にとってリスクに対する手数料率という側面から、必ずしもファクタリング手数料は高くないとも考えられます。

ファクタリング会社と手数料交渉を行う際に心がけておくべきなのはファクタリング会社の費用を減らすような提案、もしくはファクタリング会社の与信リスクを減らすような提案を行う事です。

前者は譲渡登記が不要である3社間ファクタリングを行うのが手数料を抑えるポイントとなります。

ただし、3社間登記には売掛先の企業の同意が必要となるので売掛先企業との関係を良好に保っておく必要があります

後者は、取引実績を積み重ねるという方法が、地味ですが有効な方法です。

銀行と同じようにファクタリングの相手先が信用できるか否かについてファクタリング事業者はどの程度の取引実績があるかで判断します。

この様な観点から初回取引から値引き交渉を行うのは難しくても、十分に取引実績を積めば手数料の値引き交渉は可能だと考えられます。

また、債権回収リスクの低い債権は手数料を抑えることが可能です

例えば病院の診療報酬債権に代表される医療ファクタリングや財務基盤のしっかりした大手企業の債権は中小企業の債権より未回収リスクが低く、ファクタリング手数料の値引き交渉を行いやすいと言えます。

しかし大手企業との継続的な取引実績がない場合はファクタリング会社が不安視し手数料の値引きが難しいケースもあります。

このようにファクタリング手数料はいくつかの要因に影響されますが、逆説的には交渉次第で引き下げできる可能性もあると考えられます。

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