資金調達ガイド

円滑な事業のスタート!起業する時の強い味方「エンジェル投資家」とは?

 

企業活動において資金調達はその根幹を成すきわめて重要な部分であり、多くの事業者や財務担当者が突き当たる大きな課題です。

中でも創業時は頼ることのできる資金調達先も少なく、熱意とアイディアだけで厳しい戦いを強いられる場合も多くなります。そんな時の助けとして注目されているのが「エンジェル投資家」と呼ばれる個人投資家たちです。

この記事では、このエンジェル投資家と彼らの投資スタイル、そして近年のエンジェル投資家をめぐる動きについてそれぞれ紹介します。

著者:資金調達ガイド事務局

 資金調達コンサルタント兼証券外務員

 証券・投資等金融業界歴25年
 資金調達ガイド事務局担当 鳥谷部

 https://shikinguide.com  

エンジェル投資家とは

「エンジェル投資家」、あるいは「エンジェル」の呼び名は、その昔演劇事業に対して資金提供を行う資産家をエンジェル、つまり天使になぞらえて呼んだことを由来としています。

彼らは演劇という一般に利益率を高めることが難しく、リターンの期待しにくい事業に対して善意から投資を行うためにこのように呼ばれました。芸術家にとってのパトロンや角界・芸能界におけるタニマチに近い存在といえます。

投資の世界においてもこのような善意からの、または高いリスクに応じた大きなリターンを求める出資者が存在し、彼らもまた「エンジェル」「エンジェル投資家」と呼ばれています。

こうした投資家は特に事業の開始時において大きな役割を果たします創業における事業者が抱える資金の問題と、エンジェル投資家たちが投資を行う目的や状況とが非常にマッチしやすいためです

事業を始めようとする場合や事業を立ち上げて間もない時期は、設備資金と運転資金の双方が事業者にとって大きな負担となります。

ほとんどの事業者はそれを個人で用意することができないため、家族や友人、金融機関に出資・融資を願うことになるのがほとんどです。しかし、銀行やベンチャーキャピタルなどの金融機関から融資を受ける場合には、投資を回収可能であるのか、これまでの実績は、といったことが重視されます。

当然ながら、通常の金融機関はリスクの高い投資をあまりしたがりません。そのため、実績のない創業時にはそのリスクの高さが嫌われて融資を受けられず、事業を立ち上げられないということがよく起こります。

エンジェル投資家は、このような状況に陥りやすい事業者に対して個人の判断において出資を行います。その目的は善意の発揮であったり、ハイリスク・ハイリターンの資金運用であったりと様々ですが、事業を始めようとする人間にとっては心強い味方となります

エンジェル投資家の数と全体としての投資規模を正確に測ることは難しく、調査によって大きな違いがあります。しかしながら、後述する近年の個人投資家に対する税制優遇措置や起業を経験した投資家の増加、少額からでも出資のできるサービスの発達といった追い風を受けてエンジェル投資家は増加しつつあり、同時に全体としての投資金額も増加傾向にあります

日本の企業活動においては金融機関からの融資や自己資本を中心とした資金調達が主流であったことから個人投資家による出資はあまりポピュラーなものではなく、従来の金融機関に頼ることが難しい起業・新規開業はやや厳しい傾向がありました。

政府もこの問題点を認識しており、活発な起業・企業活動を促すためにエンジェル投資家への税制優遇措置の導入を行い、個人投資家を支援することでベンチャー企業や起業家の活動を助ける方向へ動いています。

エンジェル投資家の存在は日本では未だ数多くはありませんが、アメリカをはじめとした海外の投資では非常に大きな存在感を示しています。出資者の数が多くなることが受け入れられやすいアメリカの株式投資では、数万ドルからの比較的少額を投資するエンジェル投資家が非常に多く、一度の投資金額は少ないものの合計金額ではベンチャーキャピタルによる投資に迫る規模となっています。

エンジェル投資家による出資は少額の出資が必要な場合に対応しやすく、ベンチャーキャピタルによるものと比べ小規模な事業のスタートアップに向く特性があります。近年は日本でもベンチャービジネスやスモールビジネスへの関心が高まっており、税制や投資環境の面でも後押しされている点も鑑みると、これからさらに注目されていく資金調達の方法といえるでしょう。

特に資金調達サイトやクラウドファンディング、ソーシャルレンディングの普及は起業家とエンジェル投資家との接触をきわめて容易にしており、これまでは特有のコネクションがなくては出資を募ることが難しかったエンジェル投資家による出資を受ける間口を大きく広げました。

この点でも、以後さらに存在感を増していくだろう資金調達の方法といえます。

 

エンジェル投資家から出資を受けることのメリット

エンジェル投資家から出資を受けることには、従来の金融機関からの融資やベンチャーキャピタルからの投資を受ける場合とは異なるいくつかのメリットがあります。

主なメリットは3つあり、いずれもエンジェル投資家の性格と投資スタイルに由来するものです。これらのメリットは特に事業の開始にかかる資金や事業が軌道に乗るまでの運転資金を調達する場合に有益なものとなっています。

これらの利点の存在が、エンジェル投資家がベンチャービジネスやスタートアップ企業の強い味方となると言われることの理由です。

 

メリット1:少額の出資が受けられる

ある事業を始めたいと考える場合、資本金の調達には3つの方法が考えられます。

  • ①自己資本によって設備資金と運転資金すべてを賄う方法
  • ②金融機関や投資ファンドからの融資・投資を受けるという方法
  • ③エンジェル投資家による出資を受ける方法

 

1つめの「自己資本で事業を始める方法」は、事業内容にもよりますが大企業が剰余金によって別の事業を始めるといった場合でもない限りあまり現実的ではありません

 

多くの事業者は2つめの「金融機関などからの融資」を中心とし、複数の調達先を組み合わせて資金を確保します。しかし、投資ファンドによる投資は数千万~数億円を下限としており、それ以下の資本で始めることを考えるベンチャー企業やスモールビジネスの事業においてはそもそも投資を検討されないという場合があります。

エンジェル投資家による出資は1つ1つの出資額が少ないものの、創業間もない企業が成長していくにあたって自己資本では足りないがベンチャーキャピタルからはまだ投資を受けられないという状況の穴埋めの役割を果たすことができます。この性質から、エンジェル投資家の出資を受けることは急成長している企業にとっては成長のための原動力となり、事業運営を軌道に載せるために大いに役立ちます

 

メリット2:出資を受けるための条件が独特

ただ、金融機関や投資ファンドによる投資はリスクとリターンを実績のある形で示し、審査を通過した上でなければ資金の提供を受けることができないという難点があります

前例のないビジネスモデルを提示することも多いベンチャービジネスやスモールビジネスにおいては、この審査の仕組みが高いハードルとなって資金調達を困難にする場合があります。新たなビジネスモデルは当然ながら利益とその安定性の予測が立てづらく、リスクは不安定で大きなものとなります。

この管理し難いリスクは融資・投資によって利益を得ようとする金融機関や投資ファンドにとっては避けたいもので、よほどのリターンが期待できる事業でない限りは資金の提供は行われません。また、金融機関からの融資は担保や事業計画のほか事業運営の実績も重視されるため、ビジネスのアイディアを有しているだけでは融資が受けにくいという欠点もあります。

対してエンジェル投資家の中には、そういったリスクを踏まえた上で出資しようとする投資家も比較的多数存在します。こうしたハイリスクの運用を行う理由はさまざまです。

自身がベンチャー企業を起業した経験から、後進の起業家を手助けしたいという善意で出資することもあり得ますし、アイディアが優れているが実績のない事業者に対しハイリスク・ハイリターンの資産運用として出資する場合もあります。あるいはその両方が目的であったり、社会貢献の一環という精神的な目的のウェイトが高いエンジェル投資家も存在します。

こうした性格から、担保や実績よりも事業計画やアイディアを重視する傾向があることもエンジェル投資家の特徴であり、新たに創業しようとする事業者にとっては他の金融機関等で資金調達ができなかった場合でも出資を受けることができる可能性があります。この点がエンジェル投資家による出資の大きなメリットのひとつです。

 

メリット3:エンジェル投資家からのサポートを受けることができる

エンジェル投資家として活動している投資家には、投資や事業運営において培った経験と知見を活かし、事業に関するアドバイザーとして事業をサポートする人も存在します。その多くは以前同じ業界でベンチャービジネスを始めた元起業家であったり、引退した元経営者であったりします。彼らは単に経済的な理由からだけでなく、業界への恩返しや社会貢献などを目的として行動することも多い独特の立ち位置にあります。

エンジェル投資家たちは投資家同士のつながりや現役時代のコネクションなどを用いて、起業・経営ノウハウの共有や運営指導といった単なる資金提供にとどまらないサポートを行うこともあります。銀行や政策金融機関などにはない、こうした実践的で具体的なサポートを受けられることも、エンジェル投資家からの出資を受ける利点です。また、こうした投資家たちとの有力なコネクションを作ることができる、という点もその後のビジネスにとって大きな財産となります。

ベンチャーキャピタルも同様に経営に深く関わる性格がありますが、こちらはより投資によって利益を得ることに重点を置いた経営を目指す傾向にあるため、エンジェル投資家と比べてやや経営への関与が深く、厳しくなりがちです。エンジェル投資家は一人ひとりの出資額が比較的少なく、出資者一人が影響力を持ちにくい構造になっているため経営の独立性を保ちやすいというメリットもあります。

 

エンジェル投資家と近年の傾向

近年、スモールビジネスやベンチャービジネスが注目されると同時にエンジェル投資家もそのための資金調達の選択肢として着目されており、エンジェル投資家と彼らを必要とする起業家との仲介を行うサービスが広く受け入れられつつあります。これらの投資家ー起業家間のマッチングサービスはweb媒体を中心に提供されており、エンジェル投資家の出資による資金調達の難易度はこれらのサービス登場以前よりも格段に下がったといえます。

また、新たな投資の形として注目されているのがクラウドファンディングとソーシャルレンディングです。投資型のクラウドファンディングやソーシャルレンディングによる資金調達はきわめて少ない金額から投資可能な出資方法であり、これはミニマムなエンジェル投資家による資金提供とも考えることができます。

クラウドファンディングやソーシャルレンディングはそれぞれ専門の業者が提供するサービスを通じて出資が行われるという形式となっています。これらのサービスは従来の個人投資家が行っていたような、投資家個人がそれぞれの投資対象の情報を集め、それを吟味するという作業の負担を減らし、たくさんの「普通の人」が個人投資家・エンジェル投資家となりうるモデルを作り上げました。

こうしたサービスを通じて出資が可能になったということは、今までハイリスクだった創業間もない企業への出資をリスクが多数に分散した形で行うことができるということでもあり、投資家と事業者双方にとって資金提供・資金調達のハードルを下げることにつながっています。これは従来の個人投資家とは異なる、非常に小さなエンジェル投資家がきわめて多数存在するという状況を作り出しました。これはエンジェル投資家による出資を受けるためのアピール次第で、従来では考えられない形で企業のスタートアップと急成長を支える資金を調達できる可能性があることを示しています。

 

最後に

以上のように、エンジェル投資家は事業者にとって心強い味方となりうる出資者たちです。単純な資金提供にとどまらず、事業育成の性格を持つエンジェル投資家による出資は、特にベンチャー企業やスモールビジネス、そして起業にとってメリットの大きな資金調達法といえます。エンジェル投資家の性格と優れた点を理解し、適したタイミングでそのメリットを有効活用できれば、円滑な事業のスタートと急成長が実現できるでしょう。

 

著者:資金調達ガイド事務局

 資金調達コンサルタント兼証券外務員

 証券・投資等金融業界歴25年
 資金調達ガイド事務局担当 鳥谷部

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