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伊藤忠テクノロジーベンチャーズとはどんなベンチャーキャピタルか?実績や評判を徹底解説!

ベンチャーキャピタルには金融機関が関わっているベンチャーキャピタル、成功したベンチャー企業の関わっているベンチャーキャピタル以外にも、一般的に大手企業と言われているIT系の業種以外の事業会社が設立したベンチャーキャピタルも存在します。事業会社から派生したベンチャーキャピタルの中で有力なベンチャーキャピタルの1つが伊藤忠テクノロジーベンチャーズというベンチャーキャピタルで2017年だけでも投資先の中から3件のベンチャー企業がIPOに成功しています。
本記事では伊藤忠テクノロジーベンチャーズについてどのようなベンチャーキャピタルなのか、投資スタイルや実績、評判などについて徹底解説します。

伊藤忠テクノロジーベンチャーズの会社概要

まずは伊藤忠テクノロジーベンチャーズの会社概要について説明します。商社と言えば海外から商品を仕入れて来て日本国内に販売を行う流通機能の一部のようなイメージを持つかもしれませんが実態は違います。特に大手商社は、事業投資を積極的に行っており、ただ商品を仕入れてくるだけではなく、海外で炭鉱の開発や発電所の建設のプロジェクトに参画していたり、海外ブランドを買収したりと実は事業投資を積極的に行っており、実質的には商社と投資会社の事業は共通する領域がたくさん存在します。特に、最近では資源分野への投資を控え、事業投資を積極的に行う傾向が強まっているのでこの傾向はますます高まると考えられます。

伊藤忠テクノロジーベンチャーズは日本の五大商社と言われている、伊藤忠商事の伊藤忠グループの傘下のベンチャーキャピタルで、設立されたのはITバブルの最中の2000年の事です。この時はITバブルといえども、まだまだベンチャーキャピタルの数は少なくベンチャーブームといえども投資マネーは少なかったので、伊藤忠テクノロジーベンチャーズは、現在活動しているベンチャーキャピタルの中でも古くから活動している部類に入ります。資本金は伊藤忠商事70%、伊藤忠テクノソリューションズ30%の割合で出資しており、完全に伊藤忠グループ資本の会社であると言えます。

テクノロジーベンチャーという名前の通り、投資対象はIT関連全般とITを利用して成長するクリーンテックやライフサイエンスの分野に対して投資を行っています。ちなみに同じ様に商社が経営しているベンチャーキャピタルとしては三井物産グローバル投資などがあります。

伊藤忠テクノロジーベンチャーズの投資方針について

伊藤忠テクノロジーベンチャーズの強みは商社である伊藤忠商事をグループに持っているという事です。商社は長年にわたって全世界に対するビジネスネットワークを敷いており、日本国内だけではなく全世界の企業の中から成長が期待できるベンチャー企業に対して投資を行いますし、サービスを世界展開したいベンチャー企業にとってはとても頼もしいベンチャーキャピタルの一つだと言えます。

投資のスタンスとしてはアーリーステージを中心としてミドル・レイターステージを含めたバランス投資を表明しており、シード・アーリーのベンチャーには1千万円から1億円、ミドル・レイターのステージでは5千万円から5億円の投資を行います。

伊藤忠テクノロジーベンチャーズが運用中のファンドについて

伊藤忠テクノロジーベンチャーズは現在4号ファンドまで設立されています。伊藤忠テクノロジーベンチャーズの1号ファンドは2000年に出資金総額83.5億円で組成され、2009年に解散しています。2号ファンドは2006年に出資金総額73億円で組成されて2015年に解散しています。

現在運営されているのは3号ファンドと4号ファンドです。3号ファンドはテクノロジーベンチャーズ3号投資事業有限責任組合という名称で出資金総額54億円で2011年に設立され2020年に解散予定です。投資対象分野は既定路線のIT分野に加えてITと関連性の高いクリーンテック、ヘルスケア事業だけではなく、震災復興、防災、スマートシティー、電力供給、省エネルギーなども対象領域にも注目するとしています。出資金は伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、伊藤忠商事だけではなく、独立行政法人中小企業基盤整備機構、みずほコーポレート銀行やその他金融機関・学校法人なども出資しています。

4号ファンドの名称は「テクノロジーベンチャーズ4号投資事業有限責任組合」という名称で、2015年に出資金総額81億円で設立されています。投資対象分野はIT、インターネット関連、その他先端技術により産業の再定義・再活性化可能な領域であるとし、具体的にはクラウドソーシング、FinTech、電力自由化を見据えたインフラ・エネルギー関連、農業関連等、健康・医療関連、教育関連、ソーシャルサービス、スマートフォン関連の事業に対して投資を行うとしています。出資金は伊藤忠グループの企業だけではなく。アドウェイズ、エキサイトなどの事業会社も出資しており、三菱UFJキャピタルなどの金融機関や中小企業基盤整備機構、学校法人なども出資しています。

4号ファンドの解散期限はプレスリリースされていませんが、3号ファンドまで10年間で解散する事になっているので4号ファンドも2024年前後に解散する可能性が高いと考えられます。一般論としてファンドが解散するタイミングでベンチャーキャピタルは利益確定を行うために、少し強引でもEXITしようとする傾向があるので、投資を受ける際にはファンドの解散までどの位の時間が残っているかは注意した方が良いでしょう。

主なEXIT実績は?

伊藤忠ベンチャーテクノロジーズは世界中の会社に投資を行っているのでIPOをEXITとする場合でも必ずしも東証一部、二部やジャスダック、マザーズがゴールとなるわけではありません。伊藤忠ベンチャーテクノロジーズの主なEXIT実績について説明します。

古い事例としては2005年に上場したネット証券会社のカブドットコム証券で、伊藤忠が設立した日本オンライン証券株式会社と三和銀行が設立したイー・ウイング証券株式会社が2000年に合併しカブドットコム証券となり2005年に東証一部上場を果たしました。グループの中で新事業会社を設立し、グループ内で投資しIPOを達成した稀有な例だと言えます。また同じ2004年には株式会社インタートレードという金融ソリューション事業を行う企業がマザーズに上場しています。
なお、2006年にこの会社は伊藤忠テクノソリューションズ、カブドットコム証券と資本・業務提携を行っており、伊藤忠グループとのつながりが強い会社だといえます。このように現在流行のFinTech事業のはしりのような企業に投資を行っていましたが、それだけではなく、臨床研究支援を行うメビックスや、ファクタリングなどのイー・ギャランティなども投資先として上場を果たしています。

最近のIPOの実績としては2017年にはファンション雑貨の通販サイトのロコンド、貸し会議室のTKP、インターネット広告技術開発、HRテックのサービス提供を行うFringe81などが上場を果たしています。2016年にも2件、2015年に3件、2014年に1件とコンスタントに投資先がIPOに成功しています。

もちろん、IPO以外のEXITのパターンもあります。例えば、ファッションアプリの運営をしているVISILYはスタートトゥディの傘下に入りましたし、ファッション通販のミューズコーはオールアバウトの子会社に買収されました。

もちろん経営者としてはIPOを目指したいところですが、シナジーの高い企業の傘下に入る事によって事業が大きく成長する事も考えられるので、一概に買収される事が悪いという事ではありません。

最近の投資実績は?

現在も投資中の案件で有名な会社と言えば、例えばフリマアプリのメルカリやネット印刷のラクスル、グルメアプリのRettyなどに投資を行っています。

2017年に投資を発表した案件は3件で、2月に企業向け次世代型エンドポイントセキュリティソリューションを提供するSentinelOneというアメリカの会社に対して、5月には法人向けのクラウドITサービスを提供するスマートキャンプに、10月にはアプリ開発・運営プラットフォームを提供するヤプリにそれぞれ投資を行っています。

2016年には5件の投資をしており、3月に名医検索サービス・受診先提案サービスを提供するクリンタル、高度かつ高性能な計算処理能力HPCをクラウドで提供するRescalem、ディープラーニング技術を活用したソリューションをB2B向けに提供するLeapMind、中高生向けのプログラミング教育を提供するライフイズテック、次世代型視聴率調査データサービスのTVision Insightsなどに投資を行っています。

伊藤忠ベンチャーテクノロジーズから投資を受けるには

アーリーステージも企業にも積極的に投資を行いますし、コンスタントに投資先からIPOの実績も発生しているので是非投資を受けたいベンチャーキャピタルの一つでもあります。ベンチャーキャピタルから投資を受けるオーソドックスな方法は2つで自社の事業をプレゼンするピッチイベントなどで実績をつくるパターンと、直接申し込むパターンがあります。特に後者の場合は、コーポレートサイトから誰でも応募する事が可能なのでハードルは低いと言えます。アーリーステージの場合、必ずしも事業で黒字を出している必要はありませんが、事業が対象としている市場規模や潜在的な成長性、自社の独自固有の技術、構想を実現させる為の経営陣のプロフィールなどは丁寧に説明する必要があります。

また、事業構想は大きく語る必要があります。どこのベンチャーキャピタルにプレゼンをする際にも言える事ですが、IPOをしても大して時価総額の増加しないベンチャー企業の場合、ベンチャーキャピタル側にとって投資するメリットがありません。特にアーリーステージの投資は成功確率も低いので、仮にIPOが成功すれば何十倍、何百倍というリターンが得られる事業に投資したいと思うのはベンチャーキャピタルの常です。このためミニマムのプランは手堅く作りつつ、事業構想は大きく考えた方が良いでしょう。

最期に

以上のように、伊藤忠テクノロジーベンチャーズについて紹介してきましたがあらためて内容を振り返ります。伊藤忠テクノロジーベンチャーズはITバブル中の2000年の事で、伊藤忠グループでベンチャー投資を行う企業として伊藤忠商事、伊藤忠テクノソリューションズによって設立された会社です。商社は世界的に見れば海外のエネルギープラントやメーカーなどに対して積極的に行っていますが、ベンチャー企業を対象にして投資を行うベンチャーキャピタルを設立したという意味では伊藤忠テクノロジーベンチャーズがその先駆けとなります。ちなみに、2000年はITバブルに湧いていましたが、この時にはまだベンチャーキャピタルは少なく、現在活動しているベンチャーキャピタルの中でも古くから活動している部類に入ります。

伊藤忠商事が全世界にネットワークを持っている事もあり、日本に限らず外国の企業でも有望だと判断すれば投資を行いますので、アメリカ、イスラエル、アジアの国も投資を行います。主にはアーリーステージの企業に対する投資を行っていますが、ミドル、レイターにもバランス良く投資を行っています。シード・アーリーで1千万円から1億円、ミドル・レイターで1億円から5億円の投資を行っています。

運用中のファンドは現在2つで、3号ファンドと4号ファンドが運用されていて、合計で主資金の総額は130億円規模で、伊藤忠グループだけではなく、金融機関、学校法人、独立行政法人、事業会社など様々な種類の法人が出資をしています。

コンスタントに投資先がIPOしており、2017年には3件、2016年には2件、2015年は3件と最近は毎年のように投資先の中からIPOする企業が現れています。なお、投資も積極的におこなっており、2017年には3件、2016年には5件の投資をおこなっており、投資中の有名企業としてはメルカリ・ラクスルなどの企業があります。

アーリーステージへの投資を積極的に行っているので企業に投資する際にはある程度の失敗も織り込んで投資を行っていると考えられます。このような理由から事業成長の手堅さよりは、狙っている市場の規模であったり、競争での優位性を生み出す技術力などが投資を受ける際のポイントになってくると考えられます。

また、ベンチャーキャピタルから投資を受ける事はゴールではなく、シェアや市場を一気に獲得していくためのスタートラインにたっただけに過ぎないので、ベンチャーキャピタルから融資を受けて何をしたいかという事はどのベンチャーキャピタルから投資を受ける場合でも経営者は真剣に考える必要があります。

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